『壁』について考える

 

鉄拳4の新要素として取り入れられた『壁』

賛否両論ではあったのだが

私的にここで『壁』の功罪を列挙してみたい。

あくまでも『私的』ですので。

 

 

1.『壁』とは何ぞや

 

・何の為に?

開発者の意図として、

待ちや下がりの防止・よりリアルなステージ作り

等々の理由によって作られたものと思われる。

確かに今まで採用されていた無限フィールドと違い、

ステージによって戦略に大きな違いが出来た事は開発スタッフの意図したところであろう。

 

そこまではよかった。

 

しかし、

ポジションチェンジ・壁の当たり方・壁当たり強度・キャラ固有技のバラツキ

等々の理由により、

今までの鉄拳erが鉄拳4というゲームに見切りをつけたのもまた事実である。

では、上記に掲げた理由(現状)、意見等をそれぞれ列挙していくとしよう。

(まぁ、全ては最後に集約されますが。)

 

 

2.『壁』の罪

 

・鉄拳4離れ

結論を先に申し上げると、壁は罪である。

上記にも記しているのだが、ざっと挙げた4つの理由により

鉄拳はクソゲーという烙印を押す輩まで出てくる始末・・・。

4つの理由を掘り下げて考えてみる。

 

・ポジションチェンジ(PC)

左投げ+レバーで様々な方向に相手を連れていける。

しかし、如何せん抜けフレームが短すぎた。

確か5フレだったと思うのだが、意外に5フレというのは短い。

せめて10フレあれば壁際の攻防も楽しくなっただろうに・・・。

抜けたとしても五分になるのも気に入らない。

攻防という点では、抜けにも攻防が欲しかったところである。

例えば、自分が壁を背負っていて、相手がPC(壁押し)に来た時に、

相手入力方向と同じ方向(壁側)にレバーを入れながらLP(抜け)で

相手の押す力を柳のようにかわして押してきた相手が顔面から壁に激突する。

といった具合ならもっと楽しかったろうに・・・。

しかも、全キャラ同じモーションというのも実に気に入らない。

それぞれのファイトスタイルに合ったモーションを作ってくれていたら

使用キャラへの思い入れもより一層深まった事だろう。

モーションだけ作りこんで、硬直差とかポジショニングは同じにすればいいだけの話でしょ。

 

・壁の当たり方

基本的には壁への当たり方は3種類ある。

正面押し・側面押し・入れ替え

である。

また中途半端に当たり方によって有利フレーム数が変化するのも曲者である。

正面押しだと最低10フレ〜最大19フレ有利。

側面押しだと最低12フレ〜最大21フレ有利。

入れ替えだと最低18フレ〜最大20フレ有利。

なのだが、有利フレーム数に差があるのは

PCしてから壁に激突するまでの時間が長ければ長いほどフレーム数が有利になるそうである。

こう言っちゃあ何だが、

(お!正面押しでギリギリ当たったからワンツーを止めて揺震撃にしよう♪)

などと私はそこまで確認しながら的確な技を出せるほどやり込んではいない。

それぞれの押し方の最小フレームで何がいいかを覚えている程度である。

そうなったらレイの場合は

正面押し→ワンツー

側面押し→虚環脚

入れ替え→色々

ぐらいしかないんですな、これが。

となってくると、10フレ始動で性能のいい技を持つキャラの独壇場になるのは明らかである。

開発スタッフがそんなことも想像できなかったとは・・・情けない(TT)

 

・壁当たり強度

 これも曲者である。

弱・中・強の3種類あるのは周知の事実なのであるが、やはり狙うは壁当たり強である。

PCによって誘発するのは壁当たり弱なのだが、

前述した有利フレームを最大限に生かし

壁当たり強を誘発する技を叩き込み、一気に戦局を有利に進めたいところである。

しかしながら、壁当たり強を誘発させる技は基本的に出が遅いかヒットさせにくい技が多い。

あくまでも『基本的に』というセリフがミソなのだが、

そんな心配を微塵も感じさせないキャラが存在してしまうのだなぁ。

 

・キャラ固有技のバラツキ

そう。

あまりにも各キャラの固有技にバラツキがありすぎるのだ。

鉄拳4に参戦しているキャラは全部で19人。(だったかな???)

その中でも『壁の恩恵』に肖れるキャラ=強キャラという図式が成り立ってしまったのだ。

鉄拳4は人に偉そうに言えるほどやり込んではいないので

あのキャラのこの技がどうこうという具体的な話は出来ないのが非常に残念であるのだが。

矛盾する話かもしれないが、個人的には固有技は多ければ多いほどいいと思う。

その方がキャラの個性がより一層際立ってくるのは間違いないし、

固定ファン作りに一役買ってくれることだろう。

 

しかし!

 

モーションは違ってても

性能は同じような技が全キャラにあるようにして欲しかったッスねぇ〜。

 

例えば、

全キャラLP始動連係技で壁当たり強誘発技がある

とか。

まぁ、基本的に8フレパンチャーと10フレパンチャーがいるので

8フレキャラはカウンターのみ、10フレキャラはノーマルヒットでOKにするとか^^

何せ正面押しの最低有利フレームから

壁当たり強に持っていけるキャラがいると言う事が

鉄拳をつまらなくしてしまった最大の要因なのだと断言するッ!

 

 

一八、平八。お前らだよッ!

 

 

かくして鉄拳開発スタッフの寵愛を一身に受けた三島一族は

今までの鉄拳erの熱い思いを文字通り粉々に粉砕し

頂点に上り詰める事が出来たのでした。

チャンチャン♪

 

 

3.『罪』は『壁』のせいではない

 

・諸悪の根源

ここからは私的本音トーク満開でいかせて頂きます。

予めご了承下さい。

 

では・・・。

 

今まで書いてきた事と全く相反する事だと承知の上ですが、『壁』は何も悪くないんよ、ホンマ。

待ち、スカし主体で戦う輩が大嫌いな俺にとってはむしろ都合のいいものになるはずである。

 

最大の要因は

『ゲームバランス調整の悪さ』

に他ならないのだ。

 

このページは『壁』の話ですので壁に係る話に限定しますが

例えば、全キャラ

壁正面押し〜閃光烈拳〜お好きな大ダメージ技

と同じような連係が使えたとしたら、ここまで『壁』に対して文句を言う奴はいないだろう。

あの技は壁当たり強にしてはいけませんってば。

10フレ始動技でノーマル連続ヒットで壁当たり強。

こんな技があったら他のキャラは太刀打ち出来ません。お手上げです。

鉄拳4はTAGほどやり込んでいないので、キャラ比較出来ないのが残念ですが

一八・平八に対する開発スタッフの思い入れが強すぎて

肝心なバランス調整という

ゲームの出来を左右する作業の眼鏡が曇ったとしか思えないのだ。

三島の他に10フレ始動でノーマル連続で壁当たり強の連続技を持つキャラがいたら

是非とも教えて欲しい。

思い出す限りでは三島以外は思いつかないのだ。

(ひょっとして仁の逆突き〜上段後ろ回し蹴りもそうかもしれないなぁ。)

参考までに、私が思いつく壁正面押しからの各キャラの連続技(連係技)を記しておこう。

ヒマができたらダメージ計算もしておきます。

もっといいのがあったら教えて下さい。

間違いがあっても教えて下さい^^;

 

・一八

閃光烈拳〜忌怨拳〜踏みつけ

・平八

閃光烈拳〜崩拳

・仁

逆突き〜上段後ろ回し蹴り

・ポール

10連3発止め

・ロウ

ワンツー

・キング

レフトストレート〜ライトアッパー

・バイオレット

ワンツーミドル

・ジュリア

 

・スティーブ

 

・マードック

 

・クマ

ストレート〜エルボー

・ブライアン

LP〜RK

・花郎

 

・シャオユウ

 

・吉光

吹雪〜バレリーナハイキック(ダメージ41)

・ニーナ

 

・クリスティ

 

・雷 武龍

ワンツー(ダメージ17)

 

と、まぁ、こんなモンであろう。

抜けてる所が多いのはそれだけ鉄拳4をやり込んでいない証拠とも言えるな。

一八も平八もゴッソリ持って行き過ぎですぜ。

こいつら相手に壁を背負ってしまったらどうする事も出来ません。

レイ相手に壁背負って怖がる理由が見当たりません。

それだけでもうレイは不利です。

話を戻しますが、吉光の壁コンボは基本的に好きです。

先行入力受付フレームでLPを押すのとレバー1回入れとは全然ちゃいまっせ。

しかも閃光烈拳の場合はヒット確認してからでも充分間に合うけど、

吉光の場合は失敗したら反撃確定ですもんねぇ。

 

『壁』って、バランス調整さえ良ければ爆発的に面白くなってたかもしれないのに

つまらない調整のおかげで最悪なモノという固定概念から脱却出来ないでいる。

角に引っかかってしまうと空コン入れ放題ってどうよ?

抜けが5フレってどうよ?

押しの有利フレーム数ってどうよ?

何でもっとじっくり煮詰めてから稼動させてくれなかったのかなぁ。

そんなに早くインカム稼ぎたかったのかい?

いいモン作れば開発が遅れたってファンは納得しまっせ〜。

中途半端なモンを世に送り出した責任は鉄拳5でちゃんと返して下さい。

 

 

4.結論 

 

『壁』は悪くない。

悪いのは『ゲームバランス調整』であり

『開発スタッフの贔屓』

である。

 

断じて許すまじ!!